すごく面白い、熊についての話
晴れ。
午後から雨の予報だったが、降りそうにない。
↑11.3℃ ↓度 3.5℃ 南西 4.1m/s
昨日の「挽歌」に登場する喫茶店「ダフネ」の場所は
改めて本を読むと
「ダフネは映画館や飲食店の並んでいる歓楽街の小路にある小さな店だ」
とあるので「支庁の横にある」というのは、どうやら間違いのようです。
好きな小説に登場する場所に行く、というのも旅の楽しみです。
挽歌のように叙情的に書かれた本だと、その楽しみは増すと思うけど
この本の場合はどうなんだろう?
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/02/28
- メディア: 文庫
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冒頭の「UFOが釧路に降りる」のなかで
シマオさんが運転した。車は四輪駆動の小型のスバルだった。へたり具合からして、走行距離はもう20万キロを越えているに違いない。後ろのバンパーに大きなへこみがあった・・・・
釧路の街には雪が積もっていなかった。道路の両脇に、汚らしく凍りついた古い雪が、用途を失った言葉のように、雑然と積み上げられているだけだった。雲は低く垂れ込め、日没にはまだ少し間があったが、あたりはすっかり暗くなっていた。風が闇を切り裂き、鋭い音を立てていた。通りを歩く人の姿はほとんどういない。風景は荒涼として、信号機まで凍りついているみたいに見えた。・・・・
やがて目的地に着いた。街道沿いにある大きなラーメン屋だった。・・・
店を出ると、三人は近くにあるラブホテルに行った。街の外れに、墓石を作る石材店とラブホテルが交互に並んでいる通りがあって、シマオさんはそのうちのひとつに車を乗り入れた。西洋の城を模した奇妙な建物だった。てっぺんに三角の赤い旗が立っている。・・・・
主人公を釧路空港まで迎えに行き、その街道沿いの描写なのだが、
車がスバルというのも適確で、少し昔は四駆といえばスバルで特に釧路では人気があった。街道沿いの大きなラーメン屋とか、ラブホテルの横にある石材店なども星ヶ浦のあの付近かな?と想像できる。
今度釧路空港から市街地に来る時、注意して見てください。
その前にこの本を読んだ方がいいと思うけど・・・
「このあたりに熊は出ない?」と小村は質問した。
ケイコはシマオさんの方を見て笑った。「ねえ、熊ですって」
シマオさんも同じようにくすくす笑った。
「北海道のことはよく知らないんだ」と小村はいい訳するように言った。
「熊についてはひとつ面白い話がある」のとケイコは言った。「そうよね?」と彼女はシマオさんに言った。
「すごく面白い話」とシマオさんは言った。
すごく面白い、熊についての話もありますので。
ガイドステーションから幣舞橋を眺める風景。
ウラリのちいさいコンサートのお知らせ。
明日(5月15日)
午後2時から
ふくしま医院ホール Urariにて
入場料:おとな1000円 高校生以下無料
プログラム
〜ちいさい人たちと、昔はちいさかったおとなたちへ〜
ドビュッシー「子供の領分」
シューマン「子供の情景」
他
ピアノ:松原俊恵