奄美旅5

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風が冷たい。


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奄美

今回の旅のバイブル

島尾敏雄奄美の生まれではないが、特攻隊員として加計呂麻島に赴任し、
そこでミホさんと出会い、そこでの出来事が彼の作風の基礎になる。


ミホさんとのことは後で書くとして、
この名瀬だよりがとてもおもしろい。

この本のなかで書かれている時代が、昭和30年ころなので
僕が生まれたころと同じで、町の様子がリアルに思い出される。



内容は

街の喧騒(とにかく拡声器からの騒音がうるさい)
島の方言の移り変わり
島の自然に対する人々のかかわり
ノロなどの島の宗教
島津藩奄美のかかわり
カトリック教会のこと


島尾敏雄がこの本の中で述べている「なぜこの島にカトリックが多いか」は、
 島津藩の圧制から明治政府になったのちも不当なサトウキビの取引を余儀なくされた、
民衆の怒り。
のような事がかかれている。

しかも太平洋戦争直前、かなり激しい宗教弾圧があったにもかかわらず、
戦後もしっかり島に根付いている理由。



自分の体験がいちばん説明しやすい気がする。



もの心ついた頃には教会に行っていた(幼児洗礼)。
どっちかと言うと、教会を中心に生活が回っていたきがする。
クリスマスのミサとパーティ。その時のごちそうとケーキ。
教会行事ごとのイベント、その準備とおやつ。
教会で行く遠足とその和やかな雰囲気。


おそらく、近所の信者でない人とは、随分かけ離れた生活だったきがする。
またそれによる優越感(子どもにもあったのか?)


そのころの神父さんはほとんどが外国人で、教会での生活様式は西洋そのもの。



好きだったのだろう。
そのような生活が。


しかもそれを阻害する大きな(例えば宗教とか)ものもなく、
教会も、それまでの島民生活スタイルを大きくは否定しなかった。