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朝小雨。
今日は晴れて暑くなりそう。
桜の開花も進みそうだ。
↑℃ ↓9.1℃ 北北東 7.0m/s 湿度83%
- 作者: 江國香織
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1999/06/01
- メディア: 文庫
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江國 香織の「落下する夕方」を読んでいるとき、不意にゴミ焼却場のことを思い出した。
今回の引越しで、何度か自分でゴミ焼却場に行った。
そこの人たちの対応が、車の車検場に似てるなあ、と常々感じていた。
多分、普段そこに出入りしている人が「プロ」の人たちだからだろう。
係りの人が「ああしろ、こうしろ」と言わなくても勝手にやってくれる場所。
そこへ「シロウト」がやってきて「どうするんですか?」と聞くと、
一応親切に接してくれるが、どこかに「あぁ シロウトか」という表情を、
いや、表情が見えてしまうのは僕だけかもしれない。
では、なぜ「落下する夕方」なのか。
不本意な形で彼健吾と別れてしまった梨果は、和菓子屋にバイトの面接に行く。
店長の、「接客業においていちばん大切なことはなにか」という質問に、
(それゃ、と私は心の中で言い)「きちんとしていることです」と答える。
店長は心もち首をかしげ、「もっと具体的に」と聞くので、
私は困り果て、しばらく考えたが
「きちんとすること」とそれ以上具体的に言いようがなく、そう答えた。
帰宅すると留守電に不採用の連絡が入っていた。
その場で言ってくれればよかったのに・・・
この場面を読んでいて、ふとゴミ焼却場が頭に浮かんだ。
それだけです。