渡辺淳一
夜中の雨もやんで、連休最後の日は、穏やかなうすぐもりです。
今朝の朝刊で渡辺淳一の死を知る。
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遠藤周作と渡辺淳一はずーっと(途中読書そのものをしなっかた一時期の除き)読んできた気がする。
一番好きなのは「阿寒に果つ」と「失楽園」か。
特に映画「黒木瞳版」の
死ぬ前のクレソン入りの鴨鍋がよかった。
一度釧路であった講演会にも家族で(娘・妻・僕)で行った。
最初はぼつぼつとしゃべる口調に「意外さ」もあったが
話の内容は充分満足したし、新たな意見も聞けて、小説にはない渡辺淳一も知った。
講演会会場はほぼ満員で、「こんなにいるんだ渡辺淳一ファンって」と思った。
生身の作家の講演会、ということもあっただろうが
たとえば「太宰治を語る講演会」などがあたとして
同じ観客が来たとしても、その人たちに対する感じ方は
ずいぶん違ったんじゃないかと思う。
前に(難しそうな本ばかり読んでいる人に)
「どの作家が好きですか?」
と聞かれ、なかなか遠藤周作とか渡辺淳一とは言えない。
やはり作家は死んでからなのか、と
遠藤周作が死んでから(晩年の作品は特に良くて、その付近から)
けっこう堂々と好きと言えるようになったかも。
自分が歳をとって、もうそんなことでつまらぬ見栄を張る必要がなくなったからかも。