なまら蝦夷8号発売

晴れ。

大荒れの連休が終わると、
「これが日常ですよ」
とばかりに、何事もなかったかのように晴れた。


↑12.0℃    ↓6.4℃     南西  3.5m/s   湿度77%


なまら蝦夷8号が発売された。
http://www.phoenix-c.or.jp/~namara/

この本の中で
五十石の「なかまの家」を経営する仲嘉真 宣満さんの「シカ猟」はおもしろい。

くくり罠猟という方法でシカを捕る。
宿のまわりのシカが通るいわゆる「けものみち」を探し出し罠を仕掛けるわけだが、
「足の下りるポジションを想像して罠を設置する」とある。

淡々と書かれた文章は、まるで吉村昭の本を読んでいるような感覚で引き込まれていく。

その他、トシカの宿「吉沼光子」さんの
「後悔先に立たず」も
三脚を立てて天井の掃除をしていて足を踏み外し骨折・救急車で病院搬送。
運ばれながらも宿の予約帳を気にしたり電話を留守電にしたりとか
一人で宿を切り盛りする苦労がにじみ出ていた。
病気や怪我をして病院に行くにも、ただ診察料金を払ってベッドに寝てればいいものではない。

もう一つ
小清水はなことりの宿YH、美紀ちゃんの(休坂の元ヘル)
「野菜のはなし」

じゃがいもの種類の多さと、料理方法によってその個性が生かされたりつぶされたりする。ミニトマトは、このうまさはもう野菜ではなくフルーツだ!は地元の採れたてのものを食べている人にしか実感できなだろうな、という、「文章では表現しきれないもどかしさ」も感じられて、本当にそこに行って食べたくなる。


それぞれ旅をした結果宿を始めたわけだが、開業して20年、30年経つと、
いつのまにか、地元民の感覚で旅人と宿業を見つめている。

それが、いいとか悪いではなく、素直な感想として書かれているのが興味深い。







かわってゆく私をあなたは時々遠くで叱って・・・・・か?