花火はフィナーレがいい

結局昨日の花火大会は開催された。
この一週間の天気予報からしてみると、
昨日の開催は奇跡のようだ。


花火大会も実はいろんな事があったが、
一応今日も祭りの屋台などは出ているようだし、
お祭り関係者はほっとしていると思う。

ご苦労さまでした。


↑24.2℃    ↓20.0℃  南東 6.1  90湿度%


今日もむしむし。


強い南風のなかで始った花火大会は
打ちあがった花火が北の方へ流される。

7時40分、いよいよ三尺玉の打ち上げ予定時間。
毎年のことだが、このメインの花火が打ちあがるまでには少しの間がある。
もったいぶる。

観客は皆そのことを知っているので黙ってその時を待つ。


5分過ぎる。


何もない。


10分過ぎる。


何もない。


さすがに「変だな」という空気が観客の間に漂いはじめる。


実は花火の実況中継をFMくしろでしている。
誰か聞いていないだろうか?と周りを見回すも、その様子はない。


仕方ないので部屋に戻ってラジオを聞く。


強風で火の粉が観客の所に落ちる危険性があるので
岸壁にいる観客を10メートル移動させている、という。

崖の所に戻って、ラジオで伝わった情報を、それなりの大きな声で伝える。


8時になった。
中断からすでに20分経っている。



どこからかカウントダウンの声が聞こえる。

5、4、3、2、1

シュルシュルと沖の方から火の手があがる。
いよいよ三尺玉の発射だ。

む!?

空が白いぞ。

その白い空が一瞬明るくなった。
間髪を入れず「ドッガーーーーン」という大音響。


あああああぁぁぁぁぁ--------

と言う失望感に満ち溢れたため息と共に
花火のかけらの端っこが海に突き刺さる。


どんぱく花火大会史上最悪の三尺玉だった。


観客が見たのは真っ白に光った夜空だけだった。



絶対勝つと言われたボクシングの試合で
1ラウンド40秒でダウン負けを喫した試合を後にするように


観客は誰にもぶっつけられない不満をじっと耐えるような顔を去って行った。



まだ後半が残っているのに・・・・



やよいもお客さん(宿泊の)も宿に入ってしまったので、一人で後半を楽しむことにする。
ガラガラになった崖の景勝地は花火見放題の特等席。

なにもなかったかのように後半が始る。


そしてフィナーレ。


連続して打ちあがる大型花火。
大輪と様々な光の炸裂、大音響。
終わって、一人で拍手をしてしまった。


三尺玉よりいい。



これで釧路の夏が終わったな、という踏ん切りがついた。